スタイルを持った人物にCASUCA HADAを着てもらい、普段の日常シーンでどのように下着を取り入れているかをお聞きする連載企画。
第一回目は、クリエイティブディレクターの樺澤さんにお話を伺いました。
「まるで素肌と一体化するよう……」。
フィッティングの時に感じたファーストインプレッションは、実際に纏って 1 日を過ごしてみると、一層の実感となっ た。スペイン語で“肌”という意味を冠した「CASUCA HADA」は、その名の通り、肌を慈しむようにサポートしてくれるスタイリングインナー。着用するたび に嬉しい発見が重なれど、格別な魅力を一つ選ぶなら滑らかな肌触りをあげたい。
40代を過ぎた頃から、肌着のタグや縫い目が触れる部分にデリケートな反応を示すようになってきた。ふいに掻いたことを機に胸からお腹周りにかけて、ボコボコに腫れ上がったこともある。エイジング肌にとってオーガニックコットンは優しい安心感ではあるが、人目に触れない部分に微かな色気がほしい50代の私に、洗いざらしのようなナチュラルすぎる質感はやや寂しさを感じる。
そんな時に出会ったのが、「CASUCA HADA」のロングキャミソール。やや厚みのあるオーガニックのストレッチコットンは、ベルベットのような滑らかさ。随所に弛んだ身体をピタッと包み込んでくれるのに、ボディスーツのような締め付け感は皆無。アンダーワイヤーで小さな胸もしっかり持ち上げてくれるせいか、ショルダーストラップの負担も感じない。さらに、品質表示のタグがパットの内側に仕込んであるため、肌を刺激することがない細やかな配慮も嬉しい限り。
そんな機能性もさることながら、“パンジー”と名付けられた発色の美しさも“べっぴん”である。シアーな黒のニットと重ねると仄かに艶がまし、光の加減でニ ュアンスが生まれる。ボトムに同系色のアクセントを添えたコーディネートを企てるのも楽しい。オフホワイトのハイゲージニットの中に、紫をあえて透かすとグッとモードな雰囲気に。アジャスター・レスの構造ゆえに、下着っぽさが感じられず心なしか後ろ姿にも自信がもてる。
「君は、内なる私を支えるパートナーだね……」。身の回りの愛しきものを、擬 人化して語りかけてしまう私は、1日の終わりにパンジー色のキャミソールをハグしてクローゼットにおさめた。
Reported by Takako Kabasawa/creative director